第211号「はんなん海の学校」岩井克巳

第211号「はんなん海の学校」2024.4.26配信

阪南市では、昨年度から「はんなん海の学校」の設立に向けて準備を進めてきましたが、今年の3月に11名の生徒を迎えて始動しました。
「はんなん海の学校」は、これまで阪南市が推進してきた小学校における「海洋教育」を中学生以降の若年層にもその機会を設けることで社会教育としての「海洋教育」を地域に根付かせることを目的として創設されました。
学校といっても、生涯学習のカテゴリーで進めていくため、一般的な教育機関としての「学校」のように研修や体験をして終わりというものでなく、そこでの気づきや学びを自分なりの表現や行動に移していけるような人材の育成を目指しています。
具体的には、企業・大学など様々な主体の方々を講師にお招きし、海洋教育で偏りがちな環境や生き物だけでは無く、地域づくりや教育、情報発信などの様々な分野について学び、体験するプログラムを考えています。CNACの皆さんにも、海の安全教室でご指導いただく予定になっています。
●第1回 6月8日 フィールド① アマモ花枝採取・海岸清掃(セブン-イレブン)
●第2回 6月30日 学習会① 公開講座「海と人との関係」(澁澤壽一氏、木村尚氏)
●第3回 7月21日 フィールド② 生き物を観察しよう。(チーム☆ガサ)
●第4回 9月1日 学習会②・フィールド③ 海の安全を体得しよう。(CNAC)
●第5回 10月6日 フィールド④ 漁業体験・海洋調査体験(各漁協・日本ミクニヤ)
●第6回 10月27日 フィールド⑤ 育てる漁業「養殖場」見学(マルハニチロ)
●第7回 11月16日 フィールド⑥ アマモ播種・海岸清掃(セブン-イレブン)
●第8回 11月17日 フィールド⑦ 海上空港の役割見学(関西エアポート)
●第9回 12月8日 フィールド⑧ カキ養殖とカキ殻の活用(漁師鮮度・ランドブレイン)
●第10回 1月19日 学習会③ 1年間の成果のまとめ(グループ作業)
●第11回 3月2日 学習会④ 成果発表会
様々な年代のメンバーが自分たちでつくる自分たちの学校として、将来的には阪南の海を含めた「海」を舞台に環境保全や地域の活性化の担い手として、未来に向けて行動する人材の核となってほしいと考えています。
身近でできるSDGsを実践する市民を増やし、「人材」を「人財」へ!そんな活動につながっていくことを目指しています。

NPO法人大阪湾沿岸域環境創造研究センター専務理事 岩井克巳
https://osakawan.or.jp/
2024年4月23日|キーワード:海洋、教育、漁業