第231号「こんなすてきな海のめぐみを頂けている」栁田幸子

 

第233号「海をステージとした環境教育の推進」2026.2.27配信

 昨年、11月に「コカ・コーラ環境教育賞」で特別賞をいただき、12月25日(木) ~27日(土)に、「コカ・コーラ環境ハウス体験学習会」に招待されて、隊員と保護 者の3人で北海道栗山町にある「コカ・コーラ環境ハウス」に行ってきました。
 ちょうどクリスマスということで、1日目の夜は夕食後にクリスマスパーティ ということで参加者が、アイスブレークを兼ねてグループに分かれてホールケーキ のスポンジにクリームを塗り、果物やお菓子をトッピングしていてケーキ作りを楽 しみました。
 2日目は、午前中は受賞団体の活動発表会でした。11月の審査会の時はズーム での発表でしたが、今回は大勢の関係者を前にした発表ということで小学4年生の 女の子の隊員は緊張して発表していました。午後は環境ハウスからバスで30分ほど移動し「ハザンベツ里山体験」でした。 スノーシューを履いて雪が積もった山の中をトレッキングしました。途中で激しい 吹雪になり、1時間ほどで中断となりましたが、なかなかできない体験でした。
 3日目は、研究推進部門で受賞した岩見沢高校が近いということで、研究実践を 現場でみるための学校見学でした。広い校地に驚きました。
 今回、「コカ・コーラ環境教育賞」ということでしたが、それは、実は嬉しい賞 でした。今までいただいたいろいろな賞ももちろん嬉しいのですが、冠に「環境 教育」とあることが、他の賞とは異なるところです。
 これは平成30年に個人として中日新聞社主催の「中日教育賞」をいただいた ときもそうですが、「教育活動」として認められたことがうれしいことなのです。
 亀の子隊のクリーンアップ活動は、平成10年に「小学校の総合的な学習」から 始まったものです。平成13年度から「総合的な学習の時間」が実際に始まったの で、3年ほど先取りをして始めたことになります。
 その頃は、「環境教育」という言葉はあり、いくつかの文献も出ていましたが、 学校教育の中にはまだ入っていなかった時代でしたから、周囲からは疎まれてい ました。
 そのあとから「海の環境を学ぶ会~体験的環境学習」を始めました。これは、日曜日・土曜日に隊員を対象に行っていたものを隊員以外の子に対象を広げ一般 募集をするようにして、今も続いています。年間10のプログラムを実施し、300 人を超える参加者がいます。
 平成25年には、環境省が募集した「ESDプログラム」に「西の浜クリーンア ップ活動」をモデルにして応募し、ESDプグラム第1集に掲載されました。これ を契機に、亀の子隊が進めている「海の環境を学ぶ会」を基にして学校教育に 「環境教育」を定着させたいと思うようになりました。
 平成29年には、亀の子隊が活動する渥美半島を市域とする「田原市」に「学 校教育の中において『海をステージとした環境教育』をすすめていくことを期待 する。難しい。調査・研究ではなく、単純に体験し「たのしさ」「よさ」を体感 する中から何かを感じ取る、そんな活動を進めたい」として「海をステージと した環境教育の推進」という提言をしました。
 しかし、話を聞いてはくれますが、取り入れられることなく今に至ります。 元教員としては、受け入れられない事情も分かります。それでも、自分自身が実 践してきてわかるからこその提言です。やろうと思えばやれます。
 学校現場からは、「総合的な学習でやることが決まっている」という声が聞こ えます。その中には、変更することは可能なものが多くあるはずです。どこに視 点を置くか、です。
 教員からは、「教科書がないから何をやっていいかわからない」「教材ができ ない」という声も聞きます。
 総合的な学習は「何をやってもいい」ということが最大の特色です。教材は 作ればいいのです。地域ある素材を教材化することです。
 社会科で地域を学ぶときは、歴史の学習だけでなく、「農業」や「工業」など を学ぶ産業の学習でも同じです。どこに視点を置いて教材化するかです。
 つまり、総合的な学習で「環境教育」を進めたいと思った時、そこに、どんな 課題を持ち込むのか、教育的に言い換えれば「子どもたちと課題の出会いをどう 設定するか」となります。子どもたちが、「なんだ?」と疑問を持ったり、「あ、 やってみたい」と意欲を示したりするような提示の仕方が大切です。
 平成28年に設立した「渥美半島環境活動協議会」では、川、干潟、山をステ ージに環境教育活動を進めています。協議会の役員は、個々の知見を活かして 小学校の自然体験学習をもとにした総合的な学習の講師として呼ばれています。
 この協議会では自然体験学習を進める学校を応援しようということで「環境 教育フォーラム」を始め、学校の体験学習の発表の場を設定しています。より多くの人に活動を知ってもらうことで子どもたちの達成感や満足感も生まれます。 翌年への意欲にもつながっています。
 令和6年度には、やはり環境省が募集した「環境教育動画100選」に応募し、 選ばれました。その動画100選には全国の「環境教育」の取り組みが紹介されています。
 しかし、学校に任せることや市教委が主催では進まないということで、昨年 から、市教委への提言の方向を変えました。それは、私が「環境カウンセラー」 「亀の子隊代表」という肩書をもって行う「講座」の開設です。参加者が参加費 を出し、受講する形です。この講座では、「地域にある素材の教材化について」 「総合的な学習のあり方」「自然体験の楽しさ」を学んでもらいます。これは自 然体験学習を教材化した「環境教育」をすすめるということで設定しています。 この講座を市教委が「共催」ということでバックアップします。  昨年度は急な提案だったため、広報から開設日までの日数が短く参加者はゼロ でした。令和8年度は、4月当初に期日を決めて募集をかけたいと思っています。
 学校で先生たちが「環境教育」を進めるには、その方法・手法を知ることが必 要です。「自然体験」の中での「リスクマネージメント」と同じです。自然体験を 元にした環境教育は、子どもたちの意欲を高める学習として適していると思います。
 三方を海で囲まれた渥美半島において、今後も、自然体験活動がもつ「環境教育」としての価値を信じ、亀の子隊の活動や渥美半島環境活動協議会の活動を活 かして「海をステージとした環境教育の推進」に取り組んでいきたいと思います。

CNAC理事/NPO法人環境ボランティアサークル亀の子隊代表 鈴木吉春
https://kamenoko.org/

2026年2月18日|キーワード:教育、 環境